つなの意見。

書評や映画やドラマの感想、乃木坂についてを綴ります

ケストナー『飛ぶ教室』 〜寄宿舎生活〜

 

 

 全然関係ないのですが、乃木坂3期生で推してる伊藤理々杏ちゃんと元々推しの佐藤楓ちゃんが初の選抜入りしたので、とても嬉しいです。昨日の乃木坂工事中で発表でした。

 

 今回はエーリヒ・ケストナーの『飛ぶ教室』の感想を述べていきたいと思います。この本を読んだのは実は最近で、映画を観る方が先でした。高3の時に観ました。うろ覚えなのですが映画は原作と違う部分が所々ありました。たとえば、寄宿舎に入る洗礼として主人公がいたずらを仕掛けられるところや美少年テオドールがそこまで嫌な上級生として描かれていなかったりするところです。f:id:mtsunatyanjp:20181001112947j:image

https://movies.yahoo.co.jp/movie/%E9%A3%9B%E3%81%B6%E6%95%99%E5%AE%A4/318823/

 

〈あらすじ〉

  ギムナジウム(いわゆる寄宿舎学校)で過ごしている皆のリーダー的存在のマルチン・ターラー、マルチンの親友であるヨーナタン・トロッツ(ジョーニー)、食いしん坊で腕っぷしが強いマチアス・ゼルプマン(マッツ)、気の弱いウリー・フォン=ジンメルン、理数系のゼバスチアン・フランク。

 クリスマスが近い季節。
 クリスマスのお祝いに体育館で「飛ぶ教室」という題の芝居をジョーニー達がやろうとしていた。
 第五幕目のけいこの途中、友達のクロツカムが実業学校の人達に襲われ、捕虜にされてしまう。

 このような少年たちの日常を描いた作品。


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https://www.ehonnavi.net/sp/sp_ehon00.asp?no=18223&spf=1

↑古い訳なので読みにくかったら違う出版社から出ている本をオススメします。古い方が雰囲気はあります。

 

〈感想〉(※以下ネタバレあり)

 実は私も中学高校と寄宿舎学校で過ごしていました。そういう意味ではこの作品は結構シンパシーのある作品だったと思います。

原作の方ですが心霊現象風のいたずら(?)的なものもありました。(原作はお化けや魔女の格好をしていましたが)幸い、あまりひどい被害には合っていません笑

 

 マッツとウリーは小説ではただ仲が良いというか、マッツがいじめられやすいウリーを守っている感じでしたが、映画版では全体的に距離が近い印象でした。

ウリーはクリスマスの劇で女の子役をやるためにカツラをかぶると本当の女の子みたいだということでこの2人はちょっと怪しかったです。(映画版でその描写は多分ありませんでした)

 この本は泣けるところや感動するところもありました。

感動したところは、拉致されてしまった友達を助けに許可を得ず外出時間外に学校から出てしまったことで最上級生である美少年テオドール(美少年はあだ名)に咎められてしまった5人が、正義先生と話すシーンです。

正義先生は規則違反なのでもちろん外出禁止の罰は与えました。しかし2週間のところを休暇後最初の午後の外出を禁止することにし、自分とお茶をするようにしました。

正義先生は本当に人格者でアメとムチも使えている先生だと思いました。

 

 もう一つ感動した場面は正義先生と禁煙さんが再会するところです。

5人が正義先生の行方不明になってしまった友達が実は禁煙さんだった、ということに気づかなければこんな奇跡は起きませんでした。

 

 泣けるところとしては、ウリーが自分に勇気があることを示すため、運動場にある鉄の棒に登って飛び降りるところです。

ウリーの強く見られたいという気持ちなどが伝わってきて心が熱くなりました。

いつもの他の4人もすごくウリーを思っているのがわかって、感動しました。

また、マルチンが貧しく、家に帰るお金がないということで正義先生がお金をプレゼントするところです。やっぱり、正義先生は人格者ですね。マルチンが「クリスマスの天使」として絵に描いたのもとても納得ができます。

 

 なんか児童書の感想ばっかり書いてるな…改めて児童書好きなんだなぁって思いました。

子供の頃に読んだことがある方もいらっしゃると思いますが、それでももう一度読んでみてはいかがでしょうか。 

読んだことの無い方は是非読んでみて下さい!