つなの意見。

書評や映画やドラマの感想、乃木坂についてを綴ります

『うつむいた人形』 赤川次郎 命がけ

 昨日から気温が高いことが多く、ギャップがすごくて服装にも困っています笑

明日からの気温がどうなるのかが分からないのですが、変な天気は嫌ですね。

 

 今回読んだのは赤川次郎の『うつむいた人形』です。


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http://akagawa-jiro.my-shelf.com/shinchosha/post_362.html

 

〈あらすじ〉

 女子大生の倉本千明の秘密のアルバイトは「壊し屋」という依頼人から指定された男性を誘惑し、スキャンダルをしかけるという美人局のような仕事だった。

千明によって人生を追い込まれた男は多かった。

千明は誰かから命を狙われていることを感じ始める。彼女を狙っているのは誰なのか…

 

〈感想〉(※ネタバレ含む)

 赤川次郎さんの作品は元々好きで、小学生の頃よく読んでいました。しかしシリーズものの「三毛猫ホームズ」シリーズを多く読むことがと多かったと思います。改めて読みましたがやっぱり読みやすいと思いました。

 

 この作品は「壊し屋」(今は「別れさせ屋」と言った方が分かりやすい?)の女子大生、倉本千明が主人公でした。実際にこういった話はあるのかわかりませんが、美人局的な所なのでしょうか。離婚したくて「別れさせ屋」を雇うことはあると聞いたことがあります。しかしこの作品では相手の命をも奪ってしまっていて度胸がないと精神的にやられそうだな、と思いました。

 

 室田の妻にも「壊し屋」のような仕事を頼まれて皮肉だと思いました。また、この妻は最後まで千明が本気で自分の夫と付き合っていたのだと思っていて事実を知らなくて少し可哀想だと思いました。

 

 室田の娘である則子の恋人、秀男に本気で恋をしたり、秀男は違いますが、この仕事をしていると依頼人から指定された男性を本気で好きになってしまうこともあるだろうと思いました。実際千明は室田を少しは好きだったようですし。

 

 千明を殺そうとしていたのが久保田令子だったのは驚きました。全く犯人だという要素がどこからも感じられませんでした。

 

 最後久仁子が自殺してしまったのは驚いたし、悲しかったのですが、2人の命を間接的に奪ってしまった千明が受けた仕打ちのようなものだったのだろうと思います。

 

 

 赤川次郎さんの作品はやっぱり好きだし面白いと思いました。シリーズもの以外ももっと読んでいきたいです。

是非、読んでみて下さい。