つなの意見。

書評や映画やドラマの感想、乃木坂についてを綴ります

『だれかさんの悪夢』 星 新一 ありそうでない話

 今日は久しぶりに雨ですね。今年は梅雨の時期にあまり雨が降っていなかったので変な(?)時に雨が降るのかなと思いました。就活の時期に雨だと、スーツを着ている時はストッキングなので濡れて色が変わるのが嫌だなと思います笑

 

 

今回読んだのは星新一の『だれかさんの悪夢』でした。

https://www.shinchosha.co.jp/sp/book/109822/

 

〈あらすじ〉

ああしたい、こうしたいというとどまる事のない人間の欲望を描いた短編集。

 

〈感想〉(※ネタバレ含む)

 これだけ作品があるのでどうしても面白い作品とそうでない作品がありました。また、パターンも予想できてしまうようなものや同じようなものが多かったです。そういったことで、読んでいる途中に退屈してしまう(というか集中できない)ことがあったと思いました。

 

 エヌ氏やエフ博士、または男が主人公の作品が多かったと思います。何故エヌ氏やエフ博士と呼ぶのか、アルファベットを使わないのかが気になりました。エヌ氏のNは数学などで使われるn回目のNかと思いました。または人間のNかと思いました。その場合女性か男性かどちらなのか縛ることができないのでどちらなのか予想するのは楽しそうです。ただ何となくエヌ氏は男性のように思えてしまいます。男性に対して氏を使うことが多い気がするのでそれが理由でしょうか。

 

 星新一はあまり女性が主人公の作品は書かないのかなと思いました。自分が男性だからでしょうか。

 

また、先程同じパターンの話が多いと述べましたが、例えば「こわいおじさん」などです。子供をしつけるためのシステムとしての「こわいおじさん」を電話で勧められた女性の夫が副業としてやろうとしていたのがその「こわいおじさん」だったというような「原点回帰」的なお話だと思いました。

 

 このお話は全てフィクションですが、星新一は「ありそうでない話」を作るのが上手いと思いました。同じパターンの話が多いなどと述べましたが、どれも面白かったです。