つなの意見。

書評や映画やドラマの感想、乃木坂についてを綴ります

『宿命』 東野圭吾 意外な関係

 どんどん寒くなってきていますね。厚着をしていても電車の中で暖房を使用しているのでより暑くなってしまいます。

 

今回読んだのは東野圭吾の『宿命』です。
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〈あらすじ〉

 高校時代、初恋をした女性と惜しくも別れなければならなかった勇作。

警察官となり、とある事件に関与することになった。そこで10年ぶりに出会ったのは学生時代ライバルだった男、晃彦だった。更に晃彦はその初恋の女性の夫となっていた。

事件を通して2人の意外な関係が明らかになっていく…

 

〈感想〉(※ネタバレ含む)

 私に宿敵といえる人が周りに今までいたことはないと思います。確かに何か気にいらない人とか、嫌いな人はいたことがありますが。終盤で、勇作は晃彦を似ているから気にいらなかったし、ライバルとして意識していたのではないかと思います。2人には宿命というよりも運命的なつながりのようなものがあったのかもしれませんね。

良きライバルという感じではなかったので、なかなか2人が仲良くならないのでこの2人って一生仲悪いままなのかなと思ってしまいました。

 

 ミステリーはこのブログで感想を何回か書かせてもらっていますが、読むのはとても苦手です。特に今回は登場人物が多くて難しかったですね。未だに把握できてない箇所はあると思います。家族とか登場人物が多い作品は最初に家系図とか表とか欲しいです。本の趣が無くなってしまうような気がしますが…

 

 園子と亜耶子についてですが、わざわざ美人という設定にした理由が分からなかったのですが、東野圭吾の性癖かなとちょっと思ってしまったのと、お金持ちの人ってやっぱり綺麗なイメージなのかなと思います。

 

 私は須貝を殺したのは勇作の読み通り晃彦かと思っていたのですが結局犯人は違ったので東野圭吾はやっぱりそのあたりのトリックなどを考えるのが秀逸なのかなと思いました。殺した凶器が矢だったのも発想が面白いと思いました。

 

 結末は本当に想像がつかなかったものでした。2人が双子だったのも全く予想がつかなかったのですが、実は双子や兄弟なのにそうとは知らず憎み合ってしまう話はありがちと言えばありがちなので、よく考えたりとか伏線を貼ってあったと思うので上手く回収できなかったのかな、とちょっと悔しかったです。

 

 個人的に思ったこととしては脳に細工をするこんな人体実験って本当にあるのか俄に信じ難いと思いました。現実味がないと少し思ってしまいました。

 

 

 この本を読んで、自分の身近にいる人が実はすごく近しい存在だったりするのかなと思いました。すごく気があったり、なぜか気にいらない人がいたらそうなのかもしれません。

是非読んでみて下さい。