『オーダーメイド殺人クラブ』 辻村深月 大人と子供の狭間
今日は暖かい日でした。16度とかあったそうですね。夏なんじゃないかって思ってしまいますね笑 日が落ちても暖かったと思います。
今回読んだのは辻村深月の『オーダーメイド殺人クラブ』でした。
〈あらすじ〉
クラスのイケてる女子のグループに所属している小林アン。しかし、本当は死や猟奇的な事件などについて興味があることを隠している。クラスや家のことに苛立ちや悩むアンだったが、自分と似た感覚を持つ、徳川勝利に自分の殺害を依頼する。そんな2人の結末とは…
〈感想〉
中学生という時期はとても不安定です。死へ強い興味を持ったり、それ以外のことに夢中になることはあると思います。
アンが通っている学校では割と中学生から男女が付き合っていたり結構進んでると思いました。アンの学校の子達が夢中になっていたのは恋愛だったのかもしれません。
アンが死に関して興味を持ったのは傍からみれば中二病だと言われてしまうかもしれませんが、中学生は不安定だからこそそういった普通ではないと思われてしまうような趣味を持つのかもしれません。
同時にこの時期は個人的に死にたいと思いやすい時期な気がします。少しでも辛いとすぐそう思ってしまうような、不安定でとてもデリケートな時期だと思います。アンも周りの環境に対し、河瀬にしろ母にしろ、芹香や友達のことでいちいちものすごく悩んでしまうでしょう。
だから死にたいと思ったのだと思いますし、アンは綺麗な顔みたいなので芸術的な死に方で若くて可愛いまま、死にたいと思ったのかもしれません。若いうちに死にたいと言う気持ちは分からなくもないです笑
いわゆる思春期で、大人とも子供ともつかないような微妙な時期特有の趣味や悩みをアンは持っていたのかもしれません。
あと、よく考えてみたら河瀬を嫌いと言ったり、アンに対してブスと言ったりしていたのは好きの裏返しなのかなと少し思いました。
読みやすかったのですが、結構予想外な展開でした。最低なことを言いますが、私はアンが死んでしまうということを実現して欲しかったです。
ぜひ読んでみてください。