『トラペジウム』 高山一実 フィクションであることの小説
昨日くらいから右足の小指側が痛いのですが、原因不明で怖いです。こむら返り的な感じでしょうか。とりあえず足を暖めます。
今回読んだのは高山一実の『トラペジウム』です。
https://www.kadokawa.co.jp/product/321603000422/
〈あらすじ〉
東ゆうはアイドルを目指す高校一年生。そのためにSNSはやらない、学校で目立たないことなどを意識して生活している。自分が住んでいる田舎町の西、南、北から可愛い女の子を集め、アイドルグループを結成するが…
〈感想〉
良くも悪くも、バリバリ王道の作品でした。後輩から面白くないって聞いていたのですが、私は好きでした。あるテレビ番組で羽田圭介さんがこの作品について「いい感じに女性の意地悪いところが出ている」と言っていてそれを強く感じました。彼女のワードセンスが光っていました。
主人公である東ゆうはこの作品の案内役、ストーリーテラーと言ってもいいと思いました。後に出てくる他のキャラクターたちを紹介するように上手く仲良くなっていっていました。東ゆうはある意味冷静な分析力があり、先ほど言った女性の嫌なところが感じられて等身大の女の子であると言えると思います。
自身がアイドルである経験からそのリアリティが伝わる場面も多かったです。また女子高生のビューラーを炙って使っているところなども私が実際やっていたことなので女性として共感できる点が多かったです。
その点、東ゆう以外の出てくる登場人物はフィクションだからこそ作ることのできた3人のキャラクターで、そのギャップが読んでいて楽しめる部分でした。
元々乃木坂が好きなので、好きなメンバーの初の小説を読むことが出来て本当に良かったです。『ダ・ヴィンチ』に連載されてた時に読みたかったなと少し思いました。
ぜひ読んでみて下さい。