『魔王』伊坂幸太郎 特殊能力
昨日は本当に寒くて、生足で外出したら痛い目を見ました笑 やっと秋らしくなってきた気がします。
今回読んだのは伊坂幸太郎の『魔王』です。
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000204856
シューベルトの「魔王」ってすごく面白いというか印象的ですよね。確か1人で二役を演じ分けていたと思います。
そう言えば魔王ってかいてベートーベンとか読むキラキラネームがあったと思うのですが、間違えていて面白いですよね笑
〈あらすじ〉
弟の潤也と2人で暮らす安藤。ある日、自分が念じた言葉を相手に喋らせることの出来る能力に気づく。
安藤は何気ない日常に流されることの危険さを案じ彼はその能力を携え、ある一人の男に近づいていく。
〈感想〉(※ネタバレ含む)
政治やファシズムと言った言葉がこの作品には多く使われていましたが、この作品は意図的にそういった言葉を使っている訳ではない、とあとがきに書かれていました。
私は意図的に使っているのだと思っていました。
ファシズムや政治は集団に飲み込まれることで自分の意見を無くしてしまうことの危険さを訴えているための材料だと思いました。
また、安藤が特殊能力を持って使ううえで、副作用的なものがあったのはやはり世の中の仕組みというかそういったものを感じました。もし、私が特殊能力を持っていたら周りの人に披露したりすると思うのですがそういったことをしないのは安藤の思慮深さからなのでしょうか。
犬養にも特殊能力があると言う考え方は有り得なくもないですが、安藤は少しでしゃばり過ぎてしまったのかもしれません。それが悪い事だとは思いませんが、何らかの力によって安藤を介して犬養におかしな事を言わせなかったのかなと思いました。
私は自分の意見をできるだけ通して生きていきたいと思っていますし、我も強い方だと思っています。あんまり人に流されたくないと思いました。気をつけたいです笑
伊坂幸太郎さんの小説を読むのは初めてでしたが、ありきたりのようでそうでないお話だったと思いました。他にも気になる作品があるので、これからは他の作品を読んでみたいと思いました。
ぜひ読んでみて下さい。