つなの意見。

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グリム童話「白雪姫」 残酷な童話

 今日はハロウィンですね〜 私は昨日仮装はしたので今日はしません!最寄りの駅ではコンビニでもお菓子を子供に配っていたりしました。渋谷は大変そうですね…

関係ないんですけど、レポートが終わらなくて焦ってます

 

 今回は前回もやりましたが、グリム童話「白雪姫」について書いていきます。

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https://www.fukuinkan.co.jp/book/?id=839

福音館書店の『グリムの昔話2』にこの話は載っています。

 

 一般的によく知られている「白雪姫」はただ色が白くてそう名付けられたみたいな感じだと思います。というかあまり触れられてなかった気がします。

初版に近い、福音館の話ではよりその名前の由来について詳しく書いてあります。

ある雪の日に、一人のお妃が縫い物を真っ黒な黒檀の窓枠がついた窓のそばに座ってしていたところ、誤って針で指をさしてしまい、血の雫が3つ、雪の上に落ちました。その様子が美しかったので、お妃は「雪のように白く、血のように赤い、この窓枠の木のように黒いこどもがほしい」と思います。そうして間もなく生まれた子は雪のように白くて、頬は血のように赤く、髪の毛は黒檀の様に真っ黒でした。そこでこの女の子は白雪姫と呼ばれました。(※本文参考)

 

このようにして名前について具体的に書かれています。このお妃は亡くなってしまい、王様は別のお妃をむかえます。このお妃は一般的に知られている話の中でも美しい白雪姫を妬みます。「かがみよ かがみよ 世界で一番美しいのはだあれ?」というセリフは印象的ですよね。やたらリズムが良いのが気になりますが、グリム童話はこういったリズム感のあるセリフが結構多いと思います。

さて、この後白雪姫を狩人に殺させようとするお妃でしたが、ここで狩人が可哀想になって逃がします。この部分もよく知られている「白雪姫」では変わらないと思います。しかし、代わりにイノシシの肺と肝を証拠として持って行くのですがお妃はそれを食べてしまうのです。

 

この後狩人に逃がしてもらった白雪姫は小さな家に行きます。そこにはすでに用意してある7人分の夕食があり、それをどのテーブルからも少しずつ勝手に食べてしまいます。その後ベッドにも勝手に寝ます笑 逃げてきたので疲れていたのかもしれませんがちょっと図々しい気もします。白雪姫はとても美しいと描かれているので可愛いから許されたのかもしれませんね。

 

この後小人の家で過ごしますが鏡にお妃が問いかけるいつもの質問でお妃に居場所がバレてしまいます。お妃は一回目は飾りひもで、二回目は毒のくしで殺そうとしますが小人たちの助けによって死ぬことはありませんでした。しかし、三回目のリンゴで死んでしまいます。

死んでしまった白雪姫を小人たちは土の中に最初は埋めようとしましたがまるで生きている人のように顔色が良く、また可哀想に思ったのでガラスの棺に入れました。一般的なお話と同じ様に王子がこれを見て棺を譲って欲しいと言います。

しかし、これは少し不自然だと思いませんか?死体を譲ってもらってどうするのでしょうか。このため、王子が死体愛好家(ネクロフィリア)という説があります。まぁ、この後にこの本では目覚めた白雪姫を見て喜ぶ王子の描写があるので初版本はそういった説がより見られるの描写なのかもしれません。

さて、この後キスをすることで白雪姫が目覚めるというのが一般的なお話ですが、本当は違います。

棺を王子は家来たちに担がせますが、家来が低い木に足をひっかけた拍子に白雪姫が飲み込んだリンゴの欠片が口から出ることで白雪姫は息を吹き返したのでした。

 

こうして、王子と白雪姫は結婚します。婚礼にお客としてお妃も招かれました。お妃は最初行くことに気が引けましたが落ち着かず、行くことにしました。そこでは鉄の上靴が用意されており、炭火で焼かれていました。お妃は否応なしにそれを履かされ、踊りに踊らされたところ、倒れて死んでしまいました。

白雪姫が考えた仕打ちかは分かりませんが、ハッピーエンドではありながらも残酷な表現のためそうでもない感じになってしまっています。

 

 

 グリム童話は残酷な話がとても多いように感じられます。私が1回グリム童話の初版を読んだ時、「つぶしごっこ」というとても残酷なお話がありました。子供向けに作られたはずのお話なのに何故こんなに恐ろしい話が多いのでしょうか。子供が残酷だから、という意見を聞いたことがあります。

初版や、今回参考にした本を読むと実際に自分が知っている童話と少しお話が違ったりします。大人になった今、童話を読んでみるのも良いと思います。